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城山三郎『本当に生きた日』

城山三郎『本当に生きた日』

 

これは昭和61年執筆の作品。バブルの始まり、かつ男女雇用機会均等法が施行された年です。キャリアウーマンて言葉が頭に浮かびました。肩肘張って、男性と同じスタイルで男性とやり合う、それが働く女性だ、という時代だったでしょうか

 

仕事か家庭かの二者選択しかない中で、他の選択肢もあるんじゃないの?自分を生かしていく方法もあるんじゃない?自然体で両立できる方法を探そうよ?っていう作者の考えが根底に流れているのを感じました。

 

ただ、時代が時代名だけに女性「が」家庭を守るという前提は一貫していて、なかなか共感できない部分ではあったけど、当時としては時代の最先端を行く考えだったのでは

と思いました。

 

この時代に地道に女性の地位向上のために頑張ってこられた先輩達のおかげで(今の60代~ですね)今の私達があるんだなぁ…まぁ、そういった話は出てきませんが、そんな風に感謝の気持ちを改めて持ちました。

 

今は性別によってではなく、個々の能力に応じて可能性が開ける時代に入ってきました。解決すべき問題点も多いけどだんだん良い方向に進んでいくのではなかと。これからは女性が、女性が・・・と主張するのではなく、LGBT等いろんな立場の人が気持ちよく過ごせる社会を目指していかなければと真面目に考えました。