モネのBitterBitsなBookCafe

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誉田哲也『アクセス』

誉田哲也『アクセス』 軽めのホラーなんだろうけど、その手の表現に、免疫力下がってきている私は本を落としそうになってしまいました。 無料プロバイダの2mb.netに登録した高校生たちが、奇怪な事件に次々と襲われていく中での仮想現実の中の「極限の悪意」…

乃南アサ『禁猟区』

乃南アサ『禁猟区』 20代の女性監察官の沼尻いくみが、事件解決に活躍しながら検察官として葛藤し、成長していくお話です。 乃南さんの小説の根底にある、と私は思っている働く女性を描く時の温かな目線に癒されます。すぅっと心に入ってくる言葉達も魅力的…

司馬遼太郎著『殉死』

司馬遼太郎『殉死』 愛すべき「乃木の大将」のお話です。 西南の役での田原坂の戦いでは、負け戦ではないものの薩摩軍に軍旗を取られ、指揮官でありながら体を張って前線へ出て行き、日露戦争では旅順203高地を奪取し、多数の死者を出すもののロシア艦隊…

東野圭吾『祈りの幕が下りる時』

東野圭吾『祈りの幕が下りる時』 阿部寛さん主演で映画化、ドラマ化された『新参者』の加賀恭一郎シリーズです。 2つの殺人事件とその関係者のお話と加賀恭一郎の失踪した母親のお話とが交錯しながら進んでいきます。社会派サスペンスとバリバリの推理ミス…

誉田哲也『インデックス』

誉田哲也『インデックス』 竹内結子さん、二階堂ふみさん主演でのドラマでも有名な「ストロベリーナイト」の 姫川玲子シリーズの短編集。裏社会の人たちがどんどん消されていく「ブルーマーダ―」事件後のお話や、玲子が刑事になる前後のエピソード的なもの等…

米澤穂信『満願』

米澤穂信『満願』 デビュー作「氷菓」は随分前に手に取ったことがあるのですが、文学作品をすごく意識した作風で簡単なことを小難しく表現する、まるで中2病的な作風に途中で嫌になって 読むのを辞めてしまっていました。 それから、米澤さんの作品を手に取…

村田沙耶香『コンビニ人間』

村田沙耶香『コンビニ人間』一見異端者としか見えない主人公も、普通に生きる妹も同級生も、対象は違えど承認されたくてマニュアルや周りに合わせて生きてる。そう、結局、何かに合わせて生きてる信じるものが違えば、お互いが異端に見えるのは当たり前。信…

誉田哲也『背中の蜘蛛』

誉田哲也『背中の蜘蛛』 カバーには、読後あなたはもう日常には戻れないと書いてあり、レビュー見ても高評価が多かったので、かなり期待して読みました。 確かに初めて誉田さんの小説を読む方には衝撃的なストーリーの題材と展開で高評価というのは分かりま…

東野圭吾『禁断の魔術』

東野圭吾『禁断の魔術』 科学は嘘をつかないし裏切らないのと同じく、東野圭吾さんも期待を裏切らない。安定の面白さを求めるならこの1冊を選んで間違いなし! 作中に出てくる『科学を制する者は世界を制する』という文言。科学者の端くれである私もまさしく…

誉田哲也『あなたが愛した記憶』

誉田哲也『あなたが愛した記憶』 拉致監禁、両手親指切断、暴行、扼殺と、あまりにも残虐な連続OL殺人事件。センセーショナルで衝撃的な出だしは代表作の姫川玲子シリーズでも炸裂の誉田哲也流の掴みで、ちょっと具合悪くなりそうな表現が多々あります。し…

城山三郎『本当に生きた日』

城山三郎『本当に生きた日』 これは昭和61年執筆の作品。バブルの始まり、かつ男女雇用機会均等法が施行された年です。キャリアウーマンて言葉が頭に浮かびました。肩肘張って、男性と同じスタイルで男性とやり合う、それが働く女性だ、という時代だったで…

志駕晃『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』

志駕晃『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』 昨年の年賀状の残りで懸賞応募です!毎年恒例になっていますが、当たったことは……数年前にクオカード1000円分くらいの記憶しかありません。 『スマホを落としただけ』シリーズ第2弾を読みました。 1作…

中島京子『東京観光』

中島京子『東京観光』 文体がちょっと難しくて読み進めにくいお話や理解不能なのもあったけど、6割は面白く満足しました。心に染み入るような、切ないような、無情な、いろんなお話が詰まった短編集です。

北川恵海『ちょっと今から仕事やめてくる』

北川恵海『ちょっと今から仕事やめてくる』 ブラック企業で働く青年の命の物語。だけど、まったく重くなく、さらっと読めて、すぅ~っと心に染み入ってくる心が癒されるお話でした。電車の中で読みましたが 最後の方、涙が溢れて・・困りました(笑) できた…

志駕晃『スマホを落としただけなのに』

志駕晃『スマホを落としただけなのに』 北川景子さん主演映画の原作本です。実際にスマホを落として、悪用されたら、SMS詐欺、SNS乗っ取り、個人情報抜き取りに拡散、さらにネットストーカーなどなど、実際に起こっていて、自分もいつでも被害者になり…

誉田哲也『ノワール』

誉田哲也『ノワール』 ブルーマーダーで活躍した東警部補が主人公です。『ルージュ』姫川玲子が主人公の作品の双子作品になります。とはいえ各々独立したお話として十分楽しめます。 序盤はドギツイ描写がありますが、そこを過ぎれば割とソフトな描写に変わ…

有川浩著『阪急電車』

有川浩著 『阪急電車』 恋愛系のお話が中心の短編集だけど、ひとつのお話でもあります。人前で読めば絶対に怪しまれるであろう、涙ポロポロこぼしたかと思えば、幸せニヤニヤ状態に陥ってしまうような大変危険で(笑)すばらしいお話の数々です。 中でも私の…

宮部みゆき『悲嘆の門』

宮部みゆき『悲嘆の門』 帯を見てはある程度リアリティのある犯罪小説だと思い込んで読み始め、私の苦手とするファンタジー?思想哲学系?と気づいた時には引き返せず、上中下の3巻を読み終わるまでに随分と時間を要してしまいました。 作者が伝えたい要は分…

佐山和夫『金栗四三 消えたオリンピック走者』

佐山和夫『金栗四三 消えたオリンピック走者』 2019年の大河ドラマの主人公だった金栗四三。これは、筆者の佐山氏が実際にその足で現場へ何度も赴き、関係者へ取材し、親交を深め、四三さんへの愛情、尊敬の念たっぷりに脚色することなく分かった事実に忠実…

誉田哲也『ルージュ』

誉田哲也『ルージュ』 同時刊行された『ノワール』とは双子の作品とのことですが、この作品単独でも、内容には全く問題なく楽しめます。 今回のお話は、世田谷区の三人惨殺事件を発端にして話は進みます。捜査難航している現実に起きた事件が連想されますが…

東野圭吾『ラプラスの魔女』

東野圭吾『ラプラスの魔女』 北海道の友達から贈り物、六花亭のマルセイバターサンド。冷凍して食べると美味しいのよね!懐かしの大好物っていうのもあるけど、旧友との繋がりが今でもあるという事実がとても嬉しく、ありがたく、心穏やかになります。 さて…

久坂部羊『無痛』

久坂部羊『無痛』以前テレビドラマ化されているのを見て、本屋で立ち読みしたころ、内容が異なっていたので読んでみようと買って積読本になっていたものです。長編でしたがサクッと読了。誰にでもおすすめできるような作品ではない、というのが正直な感想で…

宮部みゆき『鳩笛草』

宮部みゆき『鳩笛草』 電車の中など人目に触れる時は、この革製カバー(ネーム入り)を使用しています。もう10年以上前に購入したものです。革製品は育てていくものと言うように、すっかり手に馴染むほどに柔らかくなり、愛着もひとしおです。 久しぶりの宮…

今野敏『殺人ライセンス』

今野敏『殺人ライセンス』 インターネット上に神出鬼没の殺人ゲーム『殺人ライセンス』。ネット好きの高校生キュウ、オカルトを信じる同級生の女子、初心者探偵、恋愛、刑事と、一つ一つは使い古された何処にでもある素材なんだけど、使い方次第でエキサイテ…

堂場瞬一『割れた誇り』

堂場瞬一『割れた誇り』 サーダーアンダギーをスーパーの露店で見つけると、美味しいのでついつい買ってしまいますが、ラードたっぷりなんですよね…美味しいものはカロリー高い! 堂場先生の新警察小説シリーズ「ラストライン」第2弾、人並み以上の事件記憶…

今野敏『隠蔽捜査5 宰領』

今野敏『宰領』 隠蔽捜査シリーズ5作目です。 今回の陰の主役は主人公竜崎の息子邦彦でしょう。私も親同然に邦彦君の将来を案じていたので、むしろ事件の解決はどうでもいい(笑)邦彦君頑張れと応援しながら、先を先をと読み進めていきました。さてさてい…

今野敏『隠蔽捜査4 転迷』

今野敏『隠蔽捜査4 転迷』 安定の隠蔽捜査シリーズです。主人公は、キャリアだけど家族の不祥事のよる降格人事で大森署署長を拝命している竜崎。隠蔽捜査とあるから、隠蔽との戦いかと思いきや、いや当初はそうだったかな…融通も忖度も私利私欲もない合理性…

東野圭吾『虚ろな十字架』

垢東野圭吾『虚ろな十字架』 これは軽い気持ちでは読めない、重い、とにかく苦しい 出口のない迷路に迷い込んでしまう「赤い指」「さまよう刃」等と同じ社会派サスペンスで、いかに罪を償うか償わせるか、そもそも償えるのか、ぜひ多くの人に読んでもらい、…

堂場瞬一『ラストライン』

堂場瞬一『ラストライン』 読書にHAZUKIルーペ最高です。さてこちらは安定の堂場先生の警察シリーズです。まだ2巻までしか出ていませんが、ドラマ化間違いないでしょう。映像で見る前に読んで、主人公たちの背景を知っておくとさらに楽しめると思いま…

長江俊和『出版禁止』

長江俊和『出版禁止』 前に店長おすすめコーナーで見つけ、長いこと積読本となっていた本です。この本の背景なんて知らず、冒頭から実にリアルな感じで始まっていたのでノンフィクションだと誤解して読み進めてしまいました。 有名な放送作家さんで、放送禁…