堂場瞬一『ラストライン』
堂場瞬一『ラストライン』
読書にHAZUKIルーペ最高です。さてこちらは安定の堂場先生の警察シリーズです。まだ2巻までしか出ていませんが、ドラマ化間違いないでしょう。映像で見る前に読んで、主人公たちの背景を知っておくとさらに楽しめると思います!
主人公は定年まであと10年の岩倉刑事。人並み以上の事件記憶・処理能力をもち、自分の希望で事件のすくない所轄に飛び、それでも事件を引き寄せるという特異体質の持ち主です。枯れたおじさん臭溢れる発言・描写が多いのですが、私生活では20歳年下の舞台女優かつガールズバー店員の彼女持ち、この部分にちょっと違和感というか、作者の憧れを感じてしまいますが……まぁよしとして読んでいきましょう。
次に相棒は新任刑事の彩香。今時の若者であっさり系なんだけど、美味しいものを食べさせれば機嫌がよくなり、やる気が出てくる単純明朗な性格で、若干ステレオタイプ化されている気がしないでもないが、こちらもまぁよしとしましょう。
岩倉刑事が彩香とのちょうどいい距離感を掴むのに、先輩後輩、師弟関係だけでなく、父娘的いろんな視点から考える様が面白いし、彩香がこれからどんな風に成長していくのか見守っていきたい親心も芽生えます。次が楽しみなシリーズがまた一つ増えたというところです。