有川浩著『阪急電車』
恋愛系のお話が中心の短編集だけど、ひとつのお話でもあります。人前で読めば絶対に怪しまれるであろう、涙ポロポロこぼしたかと思えば、幸せニヤニヤ状態に陥ってしまうような大変危険で(笑)すばらしいお話の数々です。
中でも私の心に一番ぐいっと入り込んできた印象的なお話は、お祖母ちゃんと孫、時江さんと亜美ちゃんの場面での時江さんが語る「常識」です。
例えば、混んでいる時の席取りはしちゃいけない。大人が話している時は子供は口を出してはいけない。靴を履いたまま座席に乗らない・・・等々
自分もそうですが、近頃の風潮なのかな、公共の場での、これくらいいっか・・・の拡大への警鐘といったら大げさかもしれませんが、自分の行動や育児を見直すきっかけにもなったことが、この本を読んでの大きな収穫でもありました。お勧めです☆
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先日、スマホの機種変にショップへ行った際に、時江さんがこの場にいたら、一言物申すだろうなという出来事がありました
タブレット購入の20歳前後くらいの青年なのですが、店員さんが契約や取扱いの説明をしているのにずぅ~っとスマホをいじって(指の動きからしてゲーム)店員さんの方を見もしないで 「あ~、あ~」と生返事。
時折、かかってきた電話に応答(やたらデカい声で)電話切った後、店員さんの方を見もしないで、またスマホ・・・・と、何とも横柄な態度。
店員さんはそれでもイラッとした態度もせず、きちんとひと通りの説明をして、無言で商品持って帰っていく青年を送り出し笑顔でありがとうございました。
大変ですねと声を掛けたら、気持ちの良い笑顔で頭を下げられた店員さん。青年と同じ年代の男性だったのですが、立派だな、と感心しました。